マモの近況（２０００年８月＜４＞）

マモはどんどんワルになっていきます。今では拾ってきた時の２倍の身長と３倍以上の体重です。その分ジャンプ力もついて、洗濯物を落としたり、網戸によじ登って穴をあけてみたり、トイレットペーパーにぶら下がってみたりと縦横無尽のいたずら振りです。反抗期でもあるようで、マモがごみ箱に顔を入れたり、ひっくり返すとバシバシ怒るのですが、野球のヒット＆ランじゃないけど、ひっくり返してばっと逃げ去るという芸？をします。あるいは、ごみ箱の中身にどうしても興味がある時は、ごみ箱に手を掛けると怒られるのを分かっているので、前足がごみ箱に当たらないように、まるで犬がチンチンをするように後ろ足だけで立ってごみ箱の中を覗きこんだりしています。悪いことと知っていながら止められないんですねぇ。馬鹿なのかお利口なのか･･･。

それらの悪知恵とは異なりますが、小さい頃は鏡に写る自分を仲間と思っていたような節がありますが、最近は単に興味がなくなっただけなのか、あるいは少しは賢くなったのか、鏡と遊ぶことがなくなりました。台所に真新しいピカピカのガスレンジがあり、下に７センチほどの隙間があります。レンジの下のオーブンの扉に自分と同じ猫やテーブル、人間の私が写るものですから、昔は少しでもそれらの像が動くと捕まえようと隙間をくぐって向こう側に行くのですが、向こう側には何もない。けれども、またレンジの前に戻ってくるといろんな物が動いている。不思議不思議の世界だったようです。マモがオーブン側に向いている時に私が手を振ると、扉に向かってジャンプしたものです。

よじ登りマモ

それと、結構寂しがり屋です。人の姿が見当たらなくなると｢にゃ−｣と鳴いて呼びますし、水が大嫌いでシャンプーの時は必死で戦うのに、人間がお風呂に入っていると置いてけぼりを食らったように感じられるのか、バスタブの縁に上がってきます。お風呂に入れるようになればテレビ番組に投稿できると、｢あー、気持ちいいなあ｣等と誘ってみますが、まだまだ無理のようです。夕方に私が台所に立ち始めると、マモは台所をうろうろし、たまに流しの所に座って、じっと私の作業を見つめていることもあります。変な猫。

更に特筆すべきは、−尾篭な話で恐縮ですが−、マモは人間の出す音に只ならぬ関心を示します。そうするとどういう行動に出るか？　−−我々がトイレに入ると、例えば私の場合には、便座に座っている私の背中と蓋の間に座り、じーっと｢音｣を聞きます。夫の用事の場合には、立っている夫の脇で立ち上がり、便座に前足を掛けて覗きこみます。蛇足ながら、ということは｢しぶき｣をマモは浴びているわけで、それを知らずに私はマモの顔にすりすりをしていたことに気付き、うげーと思いました。

まもなく人間はいよいよ休暇に入りますが、マモは予防接種を全く受けていないので、今回はイエメンにてお留守番です。２ヶ月近く離れるので、帰って来た時には我々の顔を忘れているかもしれません。どうなるかはお楽しみに。